超高齢化社会に向けて、サルコペニア道場ご報告No3

超高齢化社会に向けて、サルコペニア道場ご報告No3

医療と健康、そしてリハビリの情報〜言語聴覚士というお仕事〜本日もよろしくお願いします。前回(筋肉とは?)前々回(高齢化社会、加齢と老化)に引き続き、リハビリテーション栄養研究会でもご活躍されている熊本リハビリテーション病院の吉村芳弘先生の「サルコペニア道場」報告です。

筋トレしてますか?

「筋肉を鍛えるのだ〜!」と言っても、ムキムキになりたければ肥大しやすい速筋繊維が多い部位を、瞬間的に最大の力を入れて鍛える

締まってしなやかな身体になりたければ、時間をかけて有酸素運動、または日頃から正しい姿勢を意識して、遅筋繊維を鍛える

ちなみに、高齢者が転倒しやすくなるのは、大腿四頭筋(太もも)の筋力低下が要因でこれは速筋が多い。平らなところで躓くのは腓骨筋(膝)の筋力低下が原因でこちらは遅筋が多い。それぞれの鍛え方は違いますよね。

 

鍛えることも大事だけど、低下させないことの方がもっと大事!

筋肉は使わないと筋繊維が細くなって、いわゆる「やせて」しまいます。ちなみに、安静臥床(じっと寝ていること)を続けると

  • 1週間で筋力が20%低下
  • 2週間で36%低下
  • 4週間で88%低下となります!

これを回復させるには

  • 1週間の安静臥床では1ヶ月
  • 2週間では2ヶ月
  • 4週間では6ヶ月

こんなにかかるのです。リハビリ職では「一気に悪くなって、何倍もの時間と労力がかかる」というのは日々感じることです。特に、高齢者にとって安静臥床はとてもとてもリスクあることなのです。

当日は、90歳女性で毎朝散歩している女性と、80歳で車椅子の女性の大腿部のCT画像が移されました。あきらかに90歳女性の方が、筋肉がしっかりついています。

「低活動(運動が少ない)は、年齢差を超える!」と説明が。そうです、加齢はみんなに平等ですが、老化は日頃の活動によって変わります。

筋肉量は20代でピークを迎え、その後は少しずつ落ち、50代からは急激に減るといわれています。筋トレを早めに習慣にした方がいいようです。

こんなことも筋トレ!〜言語聴覚士のお仕事〜

ちなみに、言語聴覚士の私は、いつも発声に注目するのですが、歌手や政治家、お坊さん、この人たちはず=っと「大きな声を出している」ので、呼吸、発声器官の筋力が維持されているようです。

男性は60代になると、舌の筋力が衰えます、これは退職してしゃべる機会が減っているからだろうと考えられています。で、女性は80代まで有意に低下しない!おしゃべりですからね(笑)高齢になるまでは性差があるのですが、ほぼ一緒になってきます。地域差とかもあるかもしれないですね。

舌圧測定器の説明に調査結果が記載されています

私の活動をご紹介

 

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