話がまとまらない~失語症・高次脳機能障害者に対する言語リハ~言語聴覚士のお仕事
前回は、多くの失語症・高次脳機能障害者の方から聞く「話がまとまらない」お悩みの背景にある注意障害と、工夫について書きました。今日は、私が実施している言語リハの内容について書きます。当事者だけでなく、支援職の人も参考になると嬉しいです。
programの1例をご紹介します
- 1週間のできごとを「順をおって話をする」
記憶の練習をかねて、順番に話をしてもらいます。もちろん相手に、必要な情報が伝わるように5W1Hを意識して話をします。どうしても忘れる人は、手元に「いつ・どこで・だれが・何を」そして「なぜ・どのように」も書いておきます。
「なぜ・どのように」はすぐに言わなくても、相手から質問が来た時に答えるでもOKです!
一度にたくさんのことを伝えようとしない、相手とのやり取りがある、そのほうが会話はスムーズになります。
- 気になったニュースの「要点」を伝える
「見出しをつけるとしたら?」と練習をしていきます。たくさんの情報から、ポイントを抽出するのが苦手になる人もいます。話している内容を、言語聴覚士が書き留めて、大項目・中項目・小項目と、一緒に整理していきます。
- 事実3つに、感想1つで話す
事実と自分の感想や意見をごちゃまぜにして伝えると、相手にわかりにくいのです。
事実を3つ述べ、最後に、その事実から自分がどう思ったのか、どう感じたのかを話す。
こうした型にそって話をするのに慣れていきましょう。また、自分の思考の整理にもなります。
オンライン言語リハでは、こんな練習をしている仲間がたくさんいます♪ ぜひお問い合わせください。
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