キラキラ世界よりも大切なもの〜ワーキングマザーの知恵〜
私には今年でちょうど30周年になる親友がいます。お互い地方から大学に進学、右も左もわからない時に出会ったのです。しばらく会ってなくてても、すぐに打ち解け、なんでも話ができて分かりあっている、小説みたいな関係の親友ですが、それはお互いがいつもありのままでいるから育まれた友情だと思っています。
バブル絶頂期でも、私たち地方学生は貧乏でした
私たちは国立大学でした。学費が安いってことが一番の選択理由。
当時、世の中はバブル絶頂期で、下宿代は年間1〜2割値上がりするし、何かにつけて価格は高いし。地方から出てきた学生は、親が裕福でない限り大変でした。しかし、アルバイト先に困ることはなく、私たちは、授業の前にバイトして、授業のあとにもバイト、その合間にクラブや趣味活動をしていた。休日には工場のラインなんかにも立ったり、倉庫の軽作業、スーパーの試食コーナとかもやってました。それが普通だったのです。男子学生は、もっと過酷なバイトもしていた。
そう、最近、学費が足りなくて困窮している学生の報道が増えましたが、当時の私たち、そのまんま、困窮生活でした。そして女子大生でも風俗で稼ぐなど考えもせず、むしろ夜のバイトは自分の身なりを綺麗にすることにお金がかかるけど、家庭教師とか地味なバイトは身なりはどうでもいいから、コスパがいい!という勢いでした。終わってる・・が、なぜか、楽しい学生時代でした。
それはきっと、現代と違って、キラキラの世界が見えにくかったからかもしれません。どんなに世の中バブルでも、華やかな世界があろうと、自分の付き合う世界ではそんなことは関係なし。
これはこれでいいじゃん!それよりお金貯めたら何する?なんかバイトない?実家から食べ物きたから集まらない?みたいな、リアルな世界で、日々、満たされていました。こんな生活余裕がなくて嫌だ!って思うこともなく(笑)
架空の世界に惑わされて、惨めにならないで
子供の貧困問題は早急に対処すべき問題だと私は考えてますが、同時にそこまで貧困なのかなと思うレベルの人でも、お金がないということで精神的に追い詰められていることも気になります。惨めになって学校をやめたとか、手っ取り早く稼ぐ風俗や闇のバイトに走るとか。本当に問題はお金なのかな?と疑問がわきます。
SNSで、他人の生活が垣間見れる現代です。いつもいつも羨ましがられるような生活が目の前に現れてつらいだろうなと思います。この本にも3人の女性が登場しますが、AさんはBさんが、BさんはCさんが、CさんはAさんが、それぞれのキラキラしてるところだけを見て羨ましくなったり、自分が惨めになっていたり。知人はこの話を聞いて「新しいじゃんけんゲームか?」と。
水鳥の法則ってご存知ですか?優雅に見える水鳥も、水面下では必死に足をばたつかせているもの。外にみせているのは、その人のあくまでも一面に過ぎない。
そのことを、まずは子育てをしている親御さん自身にわかってほしいと思います。
キラキラ世界よりも大事なもの
「みんなが持っている」「みんなが行った」などという子供の「みんな」の言葉に弱いお母さん、我が家も買ってあげなくちゃ、連れて行ってあげなくちゃと思わずに
「みんなって誰なの?」と聞いてみてください。意外と、少ない人数だと子供さんに自覚させてあげるといいと思います。
キラキラ世界よりも大事なもの。それは、
- 他人の情報に惑わされないことです。
- 自分で考え、地に足つけた生活を選択することです。
- たとえ地味でも、面白みがなくても、本人が自信を持て「私はこれがいい!」と言えることです。
自分は自分、他人は他人、いい意味で距離感をもてる。そんな自信を与えてあげると、どんな世の中になっても、どんな状況になっても生き抜けるような気がしませんか。
本来、子供は他の子供と自分を比べず、我が道を行くもの。そのまま、素直に伸ばしていけるといいなと思います。
LEAVE A REPLY