私の人生設計〜アドンバンスケアプランニング〜言語聴覚士のお仕事

私の人生設計〜アドンバンスケアプランニング〜言語聴覚士のお仕事
私はある高次脳機能障害者とその奥さんのファンです。いや、奥さんの大ファンです。なぜなら語る言葉が真意をついていて、心が揺さぶられるから。

私の人生設計に「障害者の妻」になることは、全くなかった

彼女と言語聴覚士の養成校で講義をしてきました。その時、彼女がはっきり言ったのがこの言葉です
私の人生設計に「障害者の妻」になることは全くなかった。普通の奥さんだった。そのままずっと主人に守られて人生を送るものだと思っていた。
それがある日突然、重度の障害者の妻になってしまった。思うことは沢山ある、言いたいことのたくさんある
でも
仕方がない、なってしまったんだから
そう覚悟をしたら、生きてることに感謝しかない・・死んでたかもしれない主人が
生きてるんです
こうなる前だったら知り合えなかった人たちとこうして知り合えているし
人生は捨てたもんじゃないなって
今は心からそう思っています

100年ライフ時代に

私たちの多くは、なんとなく「自分の人生はこんな感じ」と思って暮らしています。家族も暗黙の了解で「この人はこういう人生で、家族としての生活はこんなもの
だろう」と思っています。
老後の生活や年金を心配する人はいても、病気や事故に遭うなんて想像することもなく、なんとなく平均寿命になるまで「普通」に生活していると考えています。
しかし、脳梗塞、脳出血、くも膜下出血などの脳血管疾患や、事故などによる頭部外傷は、ある日突然発症します。
「まさか自分が」意識が戻ってきた多くの患者さんが語ります。
「まさか私の家族が」これも家族さんがつぶやく言葉です。
癌の告知も、想定外で突然というのは同じですが、違うのは、ある日突然、大きく変化して、そこから徐々に回復していくことです。いきなり命に関わる選択を余儀なくされる・・ここが大きな違いです。突然呼び出され、「手術しますか?」「意識が戻らない可能性もあります」怖いことをたくさんたくさん医師から告げられ、すぐに決断をしないといけない・・これが脳血管疾患の現場です。

当事者や家族による情報が少ないのは

日頃から人ごとと思わずに、もっとこの病気や後遺症のことを知ってほしいなと思います。なぜなら、病院で日々「こんなこと知らなかった」という声と混乱する顔をたくさん見るからです。闘病記などで当事者の声が発信できたらいいのでしょうが、急に発症です・・それどころじゃない!です。
そして脳の病気です。多くの患者さんは「運ばれた時のことはあまり覚えていない」と言います。
家族さんもパニックです。病院にかけつけ、いきなり聞いたことのないような説明を受け、次々と決断することに追われます。冷静に振り返るのは難しいです

他人事と思わずに

せめて少しでも関心をもってみませんか?
医療や行政は啓発活動に力を入れています
生活習慣病、メタボというキャッチーな言葉のおかげで広まりましたが、
単なる「見た目の問題」に終わっているのが残念です
予防の大切な指標なのです。
患者・家族に寄り添うアドバンス・ケア・プランニング—医療・介護・福祉・地域みんなで支える意思決定のための実践ガイド—

私の活動をご紹介

 

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