子どもの高次脳機能障害No1

子どもの高次脳機能障害No1

大阪府堺市にある、なやクリニックは高次脳機能外来を行っています。納谷敦夫先生は、息子さんが交通事故で重度の高次脳機能障害になられたことから、この障害について広く取り組みをされてきました。現在は、親亡きあとを考え、グループホームを作っています。温かい言葉と、温厚なお人柄に惹かれ、この障害に関わる多くの人が、先生のもとを訪れています。かくいう私もその1人。医師が「後遺症なし」と診断して、困っている当事者を何人か紹介しました。

昨日は、納谷先生が座長、大阪市立総合医療センター小児神経内科の九鬼先生が「子供の高次脳機能障害の理解と支援」についてお話をされました。
いや、なかなか問題は大きい!成人以上に緊急で深刻ではないかと。
  • 一番の問題は医師がほとんど知らないと言うこと、これは成人でも同じ。ちなみに、私が関わっている、小児脳神経外科の先生にさっそく確認したら、知らなかったです。そもそも外科治療が終わると、再手術の可能性があるなどで経過を追う必要がある子供以外は、外科から離れてしまうとのこと。チーム医療の制度の良しあしですね。
  • 小児では6ヶ月から学歴までが対象。成人とは疾患が全く異なります。頭部外傷、脳炎、脳症、低酸素脳症(溺れたりですね)そして当然、小児でも脳梗塞や、脳出血など脳血管障害が起こります。こうした脳損傷の治療を受け、後遺症として、てんかん、知的障害、運動障害、精神障害そして高次脳機能障害が生じる可能性があります。勉強がついていけない、友人関係が結べないなど、人生のスタート地点に多くの困難を生じることになります。さらに、発達障害ほど知られていないので、ケアも支援もほとんどない!

実は以前、私このようなブログを書いています→「心が言葉を奪う時」彼女は小学生で脳梗塞を発症し、高次脳機能障害となりました。しかし当時はまだ診断も何もなかったので、親も何も知らないまま退院です。その後、様々な挫折を味わい、結局、失語症でもないのに、言葉が話せなくなり、現在、成人。

なやクリニックにはこうした、何年も経過して大人になった高次脳機能障害の方が来られる人が少なくないそうです。発症後から、適切なリハビリテーションとケアを受けていたら、人生が変わっていたはず・・早く対策が望まれますよね。

もし、知り合いにいらっしゃたら、お伝えして下さいね!

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