アクティブリスニング~まずは聴く~
今年前半の目標の一つが、こちら、日本メンタルヘルス協会の基礎コースをすべて再受講することです。
言語聴覚士の仕事をしてるのですが、言語リハだけではほんとに難しいなと思うことが多々あるからです。医療的に正しい(と、思っている)ことでも、患者さんや家族さんにとっては受け入れがたいことがたくさんあります。重度であればショックが大きいとか、受け入れられないとかではなく、重症度とはあまり関係ないのです。
それぞれの生活背景や性格だけでなく、発症からの時期や、周囲の人との関りであったり、要因はいろいろです。もちろん、私たち、支援職の関わり方によることも多くて、ここはずっと修行だと思っています。
口ひとつに、耳ふたつ
さて、今回、カール・ロジャーズをベースに、傾聴について学びました。私が30代半ばの時に「人は正しいかどうかでなく、感情で判断して行動する。好意をもっている人の話は聞くが、たとえ正しいと解っていても嫌いな人の話は聞かない。だから、好感をもってもらえるように努力せよ」と聞いたときは驚きましたが、なんとなく納得。
では、好感を持ってもらうには?ですが、それは「傾聴」が一番なのです。だって、自分の事をわかってくれると思った人に対し、だれでも好感を抱きますよね。ところが、私とか、医療職は、ついつい、その病気や障害について、患者さんや家族さんより「知識」があるがゆえ、「経験値がある」がゆえ、教えたくなるものなのです。そして、相手を思うあまり「何か言ってあげたい」と思ってしまいます。これがね、時折、失敗してしまうのですね・・
わかろうとする人には心を開くが、正そうとする人にはこころを開かない
これが基本!何度も心にリピートせねば!
今、脳が回復している時期だからがんばりましょう!って言いたくなる。でも、本人は拒否、リハ病院も退院したくて仕方ない。「あ~、今なのに」とスタッフはすごく残念、家族さんと一緒に、説得にかかる。ますます心を閉ざされる。そんな場面をたくさん見てきましたし、経験もしてきました。
最近、こちらの本を書いた鈴木大介さんを話をすることが多いのですが、この「心を閉ざした」という言葉をよく耳にするのです。
口はひとつ、耳はふたつ
とにかく話を聞きなさい、相手の言葉にしっかりと耳を傾けなさい。それが常識的に正しいのかどうかは、実は、あまり意味がない。
- 窓の外に人が見える(いないのに)
- ご飯の中に虫がいる(いないのに)
- リハをしても意味がない(改善するのに)
- あの人が私にひどいことを言った(勘違いなのに)
でも、その人にとっては、それが真実なんですね。
- 人が見えるのですね
- 虫が見えるのですね。
- 意味がないと思っているのですね。
- ひどいことを言われたのですね。
まずは、「それは違うよ」と正しいことを教えるのではなく、相手の言葉を受け入れる。簡単なようで、ほんとに難しいのです。熱心な支援者ほど、難しいのではないかと思います。
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