言語リハビリのプログラムについて~言語聴覚士のお仕事~
言語聴覚士のもとは「声がうまく出ない」「声が小さくなった」という訴えも寄せられます。もちろん、背景にある症状、問題点はそれぞれです。コロナ禍で外出しない、人と交流が減った期間が長かったので、ますます声が出にくくなっている人は、多いのではないでしょうか?これは、単なる、筋肉を使わないことによる「廃用性」の低下です。筋肉はすぐにさぼるので、使わないと、萎縮してしまいます。でも、このレベルであれば、しっかりタンパク質をとって筋トレしたら、ほとんど戻ります。可塑性があるんです。
でも、中には、脳卒中やパーキンソン病など、ベースに疾患がある人もいます。また認知症があって、リハビリの必要性を感じない、訓練にのってくれない人もいます。言語聴覚士が悩むのは、こうしたベースの疾患×認知症の人ですね。どうしたらいいのだろう?と悩んで、あれこれしてしまいませんか?
シンプルに基礎にそって
さて、私はオンライン言語リハビリをして3年。もちろん、「ベースの疾患×認知症×廃用性の低下」があるご利用者さんもたくさんいます。オンラインですから、さらに悩みますよね。でも、結局、対面と同じ、シンプルに基礎にそってリハビリをしたら良いのです。ご本人がかかえている問題点はたくさんありますが、あれもこれもアプローチしようとしない!
あれもこれも手を出すほうがよくないんですよ。ご本人が何を目的に実施しているのか、今のはよかったのか悪かったのか、そんなことを理解しないまま実施しても効果ありません。私の推測ですが、あれこれも手を出してしまう言語聴覚士さんは、「何が最優先項目なのか」わからないし、今やっているプログラムが「よいのかどうか自分が確信できていない」のだと思います!だって、かつての私もそうだったもん。
リハビリは、本人の参加があってこそのもの。トリガーポイントというか最優先すべき問題点に焦点をあてて、ご本人が「何を何のためにやっているのか」理解して、練習することが大事。言語化できる人には「どうやったからよかったのか」まで言語化してもらうとベストですが、そうでなくても「よかった」のかどうか、ご自分で実感してもらいたいですよね。
LSVT認定Clinician大塚佳代子先生のセミナー開催します
LSVT(Lee Silverman Voice Treatment)はパーキンソン病セラピーで有名なセラピーです。今回のセミナーでは、大塚佳代子先生がご高齢でパーキンソン病のある方に、オンライン言語リハビリをしている動画を入れながら、呼吸・発声練習についてご教示頂きます。今回は基礎編です。
5月27日(金)20時~ (日程が変わりました!今から参加できます)
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こちらでサクッと語っています。
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