小さく旅立つ息子へ〜失敗した時は素直に立ち上がるだけ〜ワーキングマザーの知恵〜
前回の記事 できないことは恥ずかしくない では私の心に残っている言葉を紹介しました。今回はどうしても納得できなかった言葉について書いてみます。
自分のことがわかっていない、途方もない夢を見がち。現実を教えなくてはいけないのか??
何冊も発達障害の子育てについての本を読みましたが、その中の1冊にこんなことが書いてありました。
発達障害の子供は、自分の能力を客観視することが苦手で、できそうにないことをできると思い込んでいることがあります。失敗しないように、親はしっかりと現実を教える必要があります。
自己認識の能力、つまり、他者から自分はどう見えるのか、メタ認知と言われる自分を自分で客観視する能力、こうした能力の発達が遅いのかもしれません。本人は「できている」と思っていても抜けていることが多くて周囲に迷惑をかけていたり、夢みたいなことを本気で思い込んでることがよくあります。
しかしお母さんはどうしても「あなたにそれは無理だからやめなさい」と、夢を打ち砕くようなことを言うことができませんでした。子供の夢なんて、世間に迷惑をかけるわけでもないし、本人の人生にとって決定的なダメージを与えることになるとは思えないからです。「ま、いいか。死ぬほどのことではないし」なんどもそう呟いて、見守っていました。
失敗は悪くない、そこから初めて学ぶことがある
案の定、あなたはいろいろやってくれました!いえ、これは現在進行形中ですね。そのたびに、何が問題だったのか話をしました。一度に理解できないことはノートにも書きました。そのときのあなたは、たいていは素直に頷いて話を聞いていました。「もうわかったよ」と言うときは、自分で本当にわかっているときなので、あえて親が口出す必要はないので「次はよく考えてね」とだけ伝えてそのまま流しました。
こけた時に「なぜこけたか」一緒に考えてあげるほうが、理解もしやすいのです。自己認識が難しい相手に向かって、言葉で説得しようとしても、労多くしてて・・の結果になるのは明らか。頭ごなしに自分を否定された気持ちになることも少なくないでしょう。
失敗したときこそ成長過程において学びのチャンス!失敗することがわかっていても、あえて見守りを決め込んで育てました。
失敗を恐れずに、素直に立ち上がって欲しい
そもそも、たとえ非常に慎重で計画性を持った人でさえ、生きている間には想定外の苦難に遭うことがあります。いつもいつも計画通りに、自分の予想通りに進むものでもありません。
発達障害があろうがなかろうが、最も大事なことは、失敗した時やうまくいかない時に、他人のせいにせず、不運だと嘆かず、前向きに気持ちを切り替え、自分の足できちんと立ち上がることだと思います。
親が先回りして「現実的な着地点に落ち着かせる」ことよりも、ずっとずっと大事なことだと信じています。夢見がちということは、楽観的ということなのだから、ここは強みとして使うほうがいい。
相変わらず、「何度いっても・・」「またか・・」ということは多々あるけれど、あなたなりのスモールステップで失敗の内容や対応の仕方が変わっていたり、自分で気がつくことが増えたりしています。そんなときは、あなたの成長を感じる機会でもあり、お母さんは嬉しかったりします。失敗を楽しめるようになりました。
あなたを育てている中で、一番学んだことは「多少の失敗をしても、人生はなんとかなる!」ということです。このことは、お母さんをとてもとても強くしてくれました。感謝です。
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