高次脳機能障害とは? ACPで明るい未来を考える~言語聴覚士のお仕事~
今日は、高次脳機能障害の理解と、将来のケアに向けた重要なステップであるACP(アドバンスケアプランニング)について、言語聴覚士の視点から探っていきます。
高次脳機能障害は、脳に損傷を受けることで、思考や記憶、行動などの認知機能に問題が生じる状態のことです。
この障害には、いくつかの症状があります。一部の症状は、特定の部位の損傷に関連しています。
例えば、言葉の理解や話すこと、読み書きが難しくなる「失語症」や、物事の順序を理解できなくなる「失行」、物を認識できなくなる「失認」などです。
これらは「古典的な症状」と呼ばれています。
一方で、高次脳機能障害には、部位と症状が一致しにくいものもあります。
例えば、注意力が続かなくなる「注意障害」、記憶力の低下「記憶障害」、計画やタスクの遂行が難しくなる「遂行機能障害」、社会的な行動に問題が生じる「社会的行動障害」などです。
高次脳機能障害は、人によって症状が異なり、その程度も患者ごとに異なります。疲労や睡眠などの体調や生活環境の変化によっても、症状が変動します。
個人内でも差が大きいのが特徴です。
高次脳機能障害の特性を理解するために、いくつか共通する点があります。
まず、高次脳機能障害は外見からは分からない「見えない障害」であることです。そのため、周囲の人々には理解されにくく、日常生活に大きな影響を与えていることが少なくありません。
次に、この障害は突如として現れ、持続的な問題を引き起こす「中途障害」であることが特徴です。突然人生に変化を与え、また一過性ではない影響を与える特性があります。
最後に、長期回復が見込めること。
適切なケアと支援を受けることで、回復の可能性がある点も重要です。
したがって、ACP(アドバンスケアプランニング)というアプローチが重要になります。
障害の程度や状態によっては、将来の生活やケアについて考えることが不可欠です。
また、ACPを使い家族や医療スタッフとのコミュニケーションをとることで、適切なケアプランを策定する手助けとなります。
高次脳機能障害に関する理解が深まり、将来の適切なケアプランを立てる際の参考になれば幸いです。
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