【高次脳機能障害のあるかたの就労におけるこまりごと】研究メンバーを募集!その2
前回の投稿からの続きです。コロナのワクチン接種だ、講演会だと続きまして、日が空いてしまいましたw
研究内容について
私は、2021年1月から、ルポライターの鈴木大介さんと、高次脳機能障害・失語症の方を対象にインタビューをして、冊子を毎月発行しています→「脳に何かがあったとき」
今回、この当事者インタビューをもとに就労におけるこまりごとを、業種×症状にわけて分析、病院・または退院してすぐの時期に参考になるツール開発に一緒に取り組んでくれるメンバーを若干名募集します。
職種は「作業療法士」「心理士」「看護師」です。以下の記事を読んで、関心がある人は連絡ください。言語聴覚士はすでに3名確定していて、あと、1人どうしようかな・・というところですが、我こそ!という人がいたら連絡ください。
これは、2021年 三菱財団の社会福祉事業・研究助成による研究です。2023年までの2年間活動出来る方を募集します。
研究に至った背景はこちらをご参照ください。
研究方法について
以下、概要になります。
対象者
- 就労している20歳~60歳の高次脳機能障害者48名。
- 退院時に診断がついておらず、その後、診断をうけた人も含める。麻痺はない、または杖なしで外出できる程度の人
- 日本標準職業分類を参照に、職種を「管理職」「専門技術職(主に研修、資格取得が必要となるもの)」「事務」「建設、運送、工場作業員など(身体を使って定型的な作業のもの)」「営業、販売、サービス業など(コミュニケーション能力を必要とするもの)」の5つに分ける。別に「自営業」という形態を加える。
- それぞれ8名ずつ。男女はなるべく均等になるよう配慮する。
- 募集に際しては、高次脳機能障害者の支援を行っているクリニック、当事者や支援団体、当法人のネットワーク、SNSを利用する。事前にアンケート記入をしてもらい、対象者を決める。
方法
インタビューは1時間程度の半構造法で実施、基本的にはzoomを利用し、録画します。
1・事前ヒアリング(1時間程度)
- 発症の経緯・病院でうけた説明
- リハビリテーションの期間と内容について
- 病院やリハビリ支援を受けた中で、その後の仕事に役立ったことについて
- 病前のご職業に至るまでの、職歴の流れ、経歴
- 発症時点でのご職業についての詳細(部署・地位・具体的業務内容 通勤方法 勤務時間 職場環境 人間関係など)
- 復職時点での職業について(復職 部署変 条件変更等) 転職であれば改めてご職業についての詳細について
- 遂行機能検査であるBADSの質問票を使用し、自己認識と症状の確認(できれば近親者にも協力を得る
2.本調査ヒアリング(1時間~1時間半)
障害特性より、要領よく、かつ問題点を網羅し、整理ながら伝えることが難しいことが予想されるため、事前に質問事項を渡す。
背景要因を思いつきにくいことも予想されるため、ある程度聞き手側から引き出しが必要となる。具体的な質問から開始することで対応する。例としては
- スケジュール管理や業務調整について
- 通勤や休憩時間など業務時間以外の過ごし方について
- 職務について。難しくなったことと上手くできたこと、ミスが多かったこと、それに対する工夫など。
- コミュニケーションについて。電話・メール・会議・雑談・伝達・報告など。
- 障害の開示について
- 感情のコントロールについて
- ありがたかったこと、心がけていることなど、自由に。
3.問題点と症状の整理
インタビューはすべて録音し、これらのデータをもとに、背景にある症状とあわせて整理していきます。
症状は、高次脳機能障害の診断基準にある「注意障害」「記憶障害」「遂行機能障害」「社会的行動障害」の4項目をもとにする。複数の症状が原因と思われる場合は、双方に加える。
これらを職種・業務内容にわけてリスト化する。
4.ツール作成
3)のリストをもとに、背景にある症状、職種や職務内容に応じての問題を一覧にしたリーフレットを作成する。
また質問、確認しておくべき事項を記載したアセスメントシートを作成する。
これら成果物については、全国の脳神経外科・神経内科を有する急性期病院、回復期病院にメールで告知し、希望があった病院には郵送。
関連サイトからダウンロードできるようにもする。
説明会
11月1日 19時~に実施します。ぜひご参加ください。zoom番号をお伝えしますので、kuruminomori8@gmail.com までメールください。
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