口から食べるを支えるNo2〜言語聴覚士のお仕事〜
医療と健康、そしてリハビリの情報〜言語聴覚士というお仕事〜本日もよろしくお願いします。前回に引き続き、地域コミュニティーでの研究会の報告です。
食べたくないという意思も尊重しませんか?
これまで、「食べたい」という願いに添うことばかりを書いてきましたが、実は、「もう食べたくない」という願いでいる人も少なくないのです。それこそ、「自然に」と願う、本人さま、家族さまはたくさんいます。特に、医療従事者は、「自分の親には過剰な医療は施さない」と宣言している人が多い印象がありますし、実際、そういう看取りをされている人も何人も知っています。私も、自分の祖母は、家族と暮らす畳で自然に亡くなりました。
でも、入院している限り、なかなか医療処置をやめるわけにはいかないのです。なので、「自然に」は、在宅や施設にいる場合となるのがほとんどではないでしょうか(ターミナルケアを除く)
「食べたいものだけ、少し食べて、もう自然に人生を閉じたい」と願った利用者さんに、胃ろうから水だけ流して、あとは少量のみ食べて亡くなった、そして本人は「満足していた」様子であった。しかし、これは医療として是か非か??医療が進んだがゆえの問題です。
ちなみに、胃ろうとは、食べられない人の胃に穴をあけて、チューブを挿入して、栄養剤や水分を注入します。比較的安易で、苦痛も少ないため、現在40万人以上の人が利用しています。そのほとんどの方は、望んでいるのか、望んでいないのか、意思確認が取れないままです。
胃瘻とは?? PEGドクターズネットワークのサイトはこちらです。
少し前の書籍ですが、当時の「とにかく胃ろう」という流れに一石を投じた書籍です。
「平穏死」のすすめ 口から食べられなくなったらどうしますか (講談社文庫)
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胃ろうという選択、しない選択 「平穏死」から考える胃ろうの功と罪
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もっと主体的に医療に向き合いたい
日本は世界に誇る国民皆保険制度です。全国どこでもほぼほぼ同質の医療が受けられ、保険制度のおかげで自己負担額は低く抑えられています。このため、現在の医療保険は年間40兆円となっています。
金額が高くないこともあって、「お医者さん任せ」「とりあえず、できることすべて」という人も多いようです。何が必要で、何が不要であるか、もっと自分ごととして考えていく必要があるようです。
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