高次脳機能障害者、実は共通点がいっぱい〜言語聴覚士のお仕事

高次脳機能障害者、実は共通点がいっぱい〜言語聴覚士のお仕事
2月2日大阪商業大学で、えーわの会主催の講演会がありました。
この講演会について主催者の松永さんを取材した記事はこちらです→当事者らが講演会
取材のとき、実は横で話をきいていた私、講演会をとても楽しみにしていました。
本日は1部「橋下圭司先生のお話」からです

高度情報社会の落とし穴

橋本先生の話は色々と学ぶことが多かったのですが、最も共感したのはこちら
パソコンインターネットが当たり前になり、社会が複雑化してきた。ますます高次脳機能障害の方は、難しくなることが増えた。
私が医者になった頃はほとんど紙カルテで、自分で好きなように書いていた。当時パソコンを扱っている人は、なんかオタクとか言われてむしろ少数派でしたよね。ところが今はパソコン使えないと生きていけない世界になってます。電子カルテは自分の思う通りに操作できないこともあるし、突然フリーズしたりすることもあります。予期せぬことがたくさんありますよね。高次脳機能障害の方はとても大変です。
私も同感です。便利になる一方のスマホも、脳損傷した方には使いづらいことがたくさんです。ガラケーの方がマシ!と、どれだけ聞いたことでしょう。
タッチする位置が少しずれただけで、いろんな機能が勝手に立ち上がり、修正するのは難しい、、
情報もあふれすぎて、何を選んでいいのかわからない。病院でも、ネットで、病気や障害ついて調べれば調べるほどこわくなってパニックになってしまう患者さんがよくいます。
私達も、時々、感じませんか?この社会の大変さを
デジタルデトックスという言葉が出てきたのはその証ではないかと思います。

脳が疲れたら深呼吸

高次脳機能障害の症状の一つに易疲労性があります。脳が疲れやすく、何事にも耐久性がない、反応が鈍い、あくびが出るなどです。実際に私は20分の言語訓練中に目の前で眠ってしまう人を何度か経験しています。
この易疲労性の対応には、
  • 姿勢を正して深呼吸
  • ストレッチをする
  • 休む

と紹介されています。ただし、高次脳機能障害の人は疲れたことに気がつきにくいので、私は、「疲れる前に規則的に休む」ようにアドバイスしています。

もう一つ、アクティブレストと言って動いてリフレッシュする方法もおっしゃっていました。緑の中での30分の有酸素運動がオススメとのこと。
また、食べ物としてはビタミンB1がよく、豚肉、大豆、昆布、トマト(クエン酸)鳥胸肉(イミダゾールペプチド)がおすすめとのこと。

これら全て私たちと同じだと思いませんか?

脳が疲れたら眠くなり、やる気が下がる。睡眠不足だといらいらする。集中できていない時は記憶も悪い。たくさんの問題が同時に起こると、あせってパニックになる
高次脳機能障害の症状は、全く異なる問題を持っているわけではなく、私たちも同じ傾向はあるものが殆どです。ただ、脳を損傷しない人は、前頭葉機能などが機能しているので、なんとなく問題を対処できたり、やり過ごせているわけです。根っこは同じだと思います。

お知らせ

脳の機能から考える「自己の気づき」セミナー開催します
2月16日土曜日 14時〜神戸市 元町駅より徒歩10分。詳細は参加されるかたにお伝えします)
参加費は2000円 (飲食なしです)
お申込みはこちらから
https://docs.google.com/forms/d/e/1FAIpQLSfD1HjFdVWYK2fT-4ht_qEZzltteeibraJ4ROwsNs6inYpREw/viewform

私の活動をご紹介

 

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