「壊れた脳・生存する知」ブックレビュー

「壊れた脳・生存する知」ブックレビュー

今日は、私が、高次脳機能障害について、始めて実感をもって知るきっかけになった本、「壊れた脳生存する知」をご紹介したいと思います。今、オンライン言語リハのご利用者さまとこの本を読みこんでおり、改めて、この本のすばらしさに心が震えているのです。

この本、2004年に出版されました。当時は、まだ高次脳機能障害ということがあまり分かっておらず、ようやくモデル事業が始まった頃で、「そもそも高次脳機能障害ってどういうものだろう」という実態調査が始まった時期です。

山田規久子さんは、お医者さんです。モヤモヤ病という非常に血管がもろい病気を生まれつき持ってまして、大学の時にも軽い脳出血をして診断がついたのです。そしてお子さんが3歳の時に、手術を要するような大きな脳出血になり、その後遺症として高次脳機能障害になります。その時の体験を書いた本です。

視覚認知障害は、3次元が2次元にしか見えないとか、そういう学術的な用語は情報としては知ってるんですけども、それが日常生活にどのような影響を与えるかというのを、この本を読んで初めて分かったのです。

3次元が2次元に見えるってことは、どういうことなんだろう?と、ここにもちょっと書いてあるんですけど、

例えば食器棚の中に手を伸ばそうとすると、奥行きがわからないので、指先が当たって突き指をしてしまう。

階段は上りなのか下りなのかがわからない、単なるストライプの壁に見えるそうです。そこでどのように降りなのか登りなのかを判断するのか?

前の人の頭が、どんどん自分より下に行くと、この階段は下りの階段なんだ

反対に、自分より高い位置に移動していくと、この階段は昇りの階段

と判断、当たりを付けるのですね。

「奥行きが分からないということは、階段がストライプの壁のように見えるのか‥」と、本を読むことで私たちは知るわけです。

山田先生は、医師として自分がこの障害を伝えたい、これは自分の使命だと思う、 事細かく様々な困りごとを本に記していきます 。そうして、この障害について、多くの人に知られていったのです。この本を見て、リハ業界に入ったという方の声もお聞きします。そのくらい当時は、話題になった本です。

ちなみに、大塚寧々さんが主演を演じて、ドラマ化されました。

私も当時、この本をたくさんの患者さんに渡して、読んでもらいました。内容は結構難しいんですけども、やっぱりお医者さんの書いた本っていうことで、医学書を読むような感覚で、多くの方が読んでいました。これはぜひ病院に1冊置いていただき、障害を知る一つのツールとして活用してほしいと思います。

山田さんは右の脳損傷ですけれども、今、私は、左の脳を損傷した人ともこの本を読んでいます。自分には同じ症状はないけれども、こういう症状があるんだと、一緒に脳を勉強するために使っています

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