レビィー小体型認知症(DLB)ってなに?〜言語聴覚士のお仕事〜

レビィー小体型認知症(DLB)ってなに?〜言語聴覚士のお仕事〜

医療と健康、そしてリハビリの情報〜言語聴覚士というお仕事〜本日もよろしくお願いします

医療の世界では、そのような症状の患者さんはいたのに、診断基準がないために報告されなかったという病気がたくさんあります(おそらく今もあると思いますが)

このレビィー小体型認知症は、1995年にガイドラインが作成されました。

2003年に、言語聴覚士となった私はベテランの理学療法士さんから「レヴィ小体型認知症は、今後、一気に増えてくるよ。ガイドラインができたから」と聞きましたが、本当に、その通りで、今では変性性の認知症のうち、アルツハイマー病に次いで頻度が多いそうです。

レビィー小体型認知症(DLB)ってなに?症状は?

病理的にはアルツハイマー病と同じで、脳内の神経細胞に変性が生じ、これら異常な物質を封入した「レビィー小体」が脳内に散在していきます。

  • 扁桃体の病変により感情のコントロールが難しくなる
  • 前頭葉、特に前頭葉眼窩部の病変によって合理的な判断ができない
  • 後頭葉の病変によって、視覚からの情報が混乱する、色彩がわかりにくくなる(特に青色)

これらによって「窓の外に人がいる」「あの人は替え玉だ」など独特の「幻視、錯視」が生じます。

また、脳幹の病変によって体が滑らかに動かない、小刻みに歩く、自律神経障害や睡眠障害など、パーキンソン病と同じ症状も見られます。

幻視、錯視(パレイドリア)ってなに?

ないものが見えるのが幻視で、違うものに見えるのが錯視です。
これ、相手は本当に見えると思っているので、臨床でも、訂正すべきかどうか本当に悩みます。
「人が踊りながら病室を出て行った」「暴走族が走っている」「あんたの後ろに小さい子供がいる」なんて言われたら、いくら幻視とわかっていても、驚きます。
そして、錯視については東北大学で「パレイドリアテスト」が作成されています。

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それは幻視ですよ、錯視ですよと伝えるべきか
「そうですか、そのように見えるのですね」と受け止めるだけにするか
これは相手の認知レベルにもよりますが、臨床における永遠のテーマではないかと思ってます。

その他の疾患として

アルツハイマー病はこちら

前頭側頭型認知症はこちら

特発性正常圧水頭症はこちら

画像検索者 ヨキンコ

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