言葉が、気持ちがわかってあげられない~失語症に関わる言語聴覚士の悩み~
昨日はこちら「失語症と高次脳機能障害」について、6回セミナーの第1回目を開催しました。多数の方にご参加いただき、ありがとうございます。まずは50名に届けたいと思っていたのですが、その人数を超えるお申込みがありました。ありがとうございます。偉そうにセミナーを開催していますが、失語症者と日々関わっている私も、悩みは尽きません。今はオンラインで言語リハをしていますので、そもそも非言語情報が制限されているわけなので、会話がうまく成立できなかった時は非常にあせるし、セッションが終わったあとは「これでよかったのかな?」といつも思うのです。
言葉が、気持ちがわからないとき
失語症とは、脳卒中や頭部外傷で脳が傷ついたことによって、「聞く」「話す」「読む」「書く」そして「計算」が難しくなる障害です。日本には50万人いると言われています。言語聴覚士はそうした失語症者を支援する専門職ではありますが、なかなか難しい。
相手の言葉がわからない時、どうしたらいいのでしょうか?
この悩みがない言語聴覚士さんはまずいないですよね。この悩みがなかったらむしろヤバイ・・
私もベテランの先生に会うたびに「どうしたらいいでしょうか?」と聞きまくった時期があります。
そしてほぼ全員の先生がおっしゃったのが
一生懸命に理解しようと努めること。それでもわからない場合は、「わかりませんでした。ごめんなさいね」と誠意をもって伝える
こういう内容でした。
わからないのに、わかったふりも良くないですね。だって、失語症の人は「わかってくれているのかな?」と相手の表情を一生懸命、読み取ろうとしているわけですから、ばれちゃいます。
気持ちをわかってもらう
さて、相手の言葉も気持ちもわからないとき、できることは
私はあなたのことを知りたいと思っている
という、こちらの気持ちだけでもわかってもらうこと。
オンラインで言語リハをするときも、この姿勢は気を付けています、というか、対面以上に気を付けています。
おしらせ
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