【高次脳機能障害】長期回復の可能性と変化する希望がある!
今回は、高次脳機能障害の長期回復と希望の変化について、言語聴覚士の視点から書いていきます。
高次脳機能障害は、長期にわたる回復が期待できます。
ただし、2次的な問題を引き起こさない条件が付きます。
高次脳機能障害の特徴は、生活のさまざまな段階で改善が見込まれる点です。
発症直後の急性期から、脳の機能が回復し続ける期間、そしてその後の生活期においても、症状が改善していきます。
例えば、本人の子供の成長や親の高齢化による家族の状況変化、仕事の内容や職場環境の変化、PTAや趣味などの社会活動の変化など、周囲の状況に合わせて課題や希望も変わることがあります。
高次脳機能障害は、個々の症状と環境要因が結びついており、これらは長期間にわたり変化するため、
ACP(アドバンスケアプランニング)が「人生のさまざまな段階で続けるべき活動」なのです。
社会的な役割を失ったと感じた場合でも、その形が変わっても、再び役割を見つけたり、新しい方法で生きることを考えることができます。
かつては「早く死にたい」と感じ、治療を拒否していた人でも、新たな希望が芽生えることがあります。
「現在の職場で定年まで頑張りたい」「孫が生まれるまで生きたい」「再発を防ぎたい」といった新たな目標や希望を抱くこともあります。
私たち言語聴覚士は、そのような方々の希望に寄り添い、あらゆる時期においてサポートしていく役割があります。
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