高次脳機能障害者の就労の知恵!インタビュー速報

高次脳機能障害者の就労の知恵!インタビュー速報

高次脳機能障害者の就労に関する冊子のインタビューをしています。

冊子はこちら→https://re-job-osaka.org/archives/1239

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記憶障害について

いろんなエピソードを思い出せない、記憶間違いなどがあった。自分が書いたアンケートとか見て「あれ?誰が書いたんだ」って思ったりしました。今でもありますよ。しゃべった内容を忘れてる。「この企画いいやん!」って言ったら、「あなたが提案したことでしょ!」とか言われて、え?僕が言ったの?みたいなことがあります。笑いでまとめていますけれども。なので、記憶が悪い為に、仕事に影響がでないか、それだけが心配でした。感情のコントロールが難しくなって、怒りやすくなったりしたけれど、そこはあまり気にならなかった、今、思えば、周囲の人がどう思うか?とか気にしていませんでした。

 

記憶低下については、みなさん、気がつきやすいのです。だって自分が覚えていないことを周囲の人はみんな覚えている、ご本人の感覚としては「周囲の人だけが知っている」とう感じです。そうしたことを指摘されると、「あ、俺は忘れているのか?記憶が悪いのか?」と、思わざるを得ないですよね。

 

感情のコントロールについて

 

段取りも悪くなったし、記憶も悪い・・事務所で請け負っている大きな仕事を失うわけにはいかないので、もう、仲間に仕事を振りまくりました。思い返せば、そうしてみんなで仕事をしていくきっかけになったのかもしれません。

それでも、感情コントロールがうまくいかない、怒ってしまうので、人間関係がうまく行かなくて、たくさんのスタッフが辞めていった。でも、当時は、自分の障害ではなく、周囲の人が悪いのだと思っていました。でも、朝起きたときに、すでに感情がパンパンになっていて、もう、ちょっとしたことがきっかけで「パン!」ってはじけるんですよ。これ、相手のせいじゃないなと気がついてきて、それから色んなことを始めました。結局、どんな状況が一番イラっとするのか知って、そういう場面を避けるのが一番、有効な気がします。怒らないときの状態を作りたいなと思っています。

今回の事例の方は、もともと努力家でもありましたが、受傷してから、様々な工夫をされて乗り越えて来ています。このプロジェクトでは「就労の智恵」を集めたいと思って始めたので、今回の取材は、多くの人にぜひ読んで頂きたく思います。

感情、特に怒りのコントロールは、多くの当事者、そして周囲の人が困っていることです。このプロジェクトでも、特に深堀してヒアリングしています。これまでは本人の価値観やアイデンティティーに関わることがトリガーになるかと思っていましたが、今回は、どうやら「声」にいらつくことが多かったようで、発話の内容は後付けのような気がすると言っていました。「快・不快」といった、扁桃体に関わるレベルの話でした。でも、診断名は硬膜下血腫なんです・・このあたりは画像を拝見しないとわかりませんが。

話すことで気がつく

インタビューの間で、「あ~こうやったな。段々思い出してきたな」「そういえばこうだったな、今、思い出したな」「そうや、思い出した」がよく聞かれました。事故のあとは、障害を隠して、なんとか仕事を軌道にのせることだけを考え、全力で走る日々。自分の過去を振り返る余裕がなく、目の前のこと、明日のこと、来月のこと、前だけを見て進むしかなかった日々だったようです。私たちは、意識しないと、気がつかないものがたくさんありますよね。反対に、意識の焦点を当てると、やたらと気がつくことがあります。インタビューを通じて、受傷してからの日々を振り返り、どんな工夫をして乗り切ってきたのかを認識したことで、今後、何か変わっていくことがあるのか、1年後にインタビューしてみたいと思いました。

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