リハビリってなに?失語症ってなに?〜言語聴覚士のお仕事〜

リハビリってなに?失語症ってなに?〜言語聴覚士のお仕事〜

医療と健康、そしてリハビリの情報〜言語聴覚士というお仕事〜本日もよろしくお願いします

これまで脳卒中について記事を書きましたが、

一刻も争う脳卒中という病気脳梗塞とは何か?脳出血とは何か?くも膜下出血とは何か?

私のお仕事は、脳卒中後遺症に対するリハビリです。おもに

  • 聞く、話す、書く、読むが難しくなる「失語症」
  • 口腔、顔面が麻痺して言葉が不明瞭になる「運動障害性構音障害」
  • 記憶や注意、段取りなど社会生活を営むことが難しくなる「高次脳機能障害」
  • 食べることができない「嚥下障害」

のリハビリに関わっております。

リハビリってそもそも何?

私たちが必ず習うのが、そして、頭に叩き込まれるのが
リハビリとは「 re (再び)habilis(適した状態になる)」
一度障害を持った方が、その人らしく、生活を組み立て直すことを言います。
つまり、どんなに後遺症が回復しても、その人らしい生活に活かせない場合はリハビリ達成ではないし、
反対に重度の後遺症が残っても、その人らしい生活が組み立てられた場合は成功例です。

なのでその人の「生活」に思いを馳せること、これ、とっても大切にしています。

時々「リハビリでもしてくる〜?」とか、「リハビリしているからいいや」みたいな考えの方いますが、それは本来のリハビリではありません。

失語症って何?

言語聴覚士の重要なお仕事のひとつが、「失語症」のリハビリです。
失語症とは、脳卒中や頭部外傷など、なんらかの脳の病気の後遺症によって
「聞く」「話す」「読む」「書く」ことが困難になった状態です。
私が失語症の方がもっとも大変だと思うことは、「言葉」が障害されることによって、他者との会話が難しくなり、関係が築きにくくなることです。
自分の気持ちを伝えることも難しいし、相手が言わんとすることも細部までは理解しにくく勘違いしていることも多く、行き違いが生じることも多々あります。

以前みたアメリカの番組で、「あなたが突然、外国語に取り囲まれて生活しているとしたら?それは、どんなにか孤独を感じることでしょう」とありました。

コミュニケーション自体が、億劫になることもあるようで、失語症者が「うつ状態」と判断されることも多いです。

失語症のリハビリは、言語聴覚士の最も重要な使命の一つであると同時に、とってもデリケートで難しいものでもあります。まずは、コミュニケーションの前に、相手との信頼関係を築くことから始めなくてはなりません。ベテランの先生が、「初めてお会いする瞬間にすべてが決まる。それだけに、何年たってもスリリングで、そしてチャレンジング」とおっしゃってました。きちんと相手の目を見て、そして自分の名前をfull nameでお伝えして挨拶をする。そんな当たり前のこと、つまり言語以前のコミュニケーション、その、重要性に、数年経ってから気がついた私です。

しばらく、失語症について書いていきますので、お付き合いいただけると嬉しいです。

画像検索者 ヨキンコ

私の活動をご紹介

 

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