認知症ってなに?治らない怖い病気?〜言語聴覚士のお仕事〜
医療と健康、そしてリハビリの情報〜言語聴覚士というお仕事〜本日もよろしくお願いします
先日、言語聴覚士学会が仙台で開催されました。その内容を少しずつまとめていこうと思います。今回は主に「認知症」と「リハビリ栄養」のセッションを選んでハシゴしてみました。
認知症ってなに?
2025年問題をご存知ですか?団塊の世代が75歳以上になる年で、約700万人が認知症になると言われています。厚生労働省は「認知症の人が地域のよい環境で暮らし続ける」ことを目標に掲げ、認知症施策推進総合戦略(新オレンジプラン)」を策定しています。世界で稀に見るスピードで高齢化社会が進んだ日本、認知症対策についてお手本となる国がないのです。
この新オレンジプランでは7つの柱が提示されていますが、そのうちの1つが「認知症への理解を深めるための普及、啓発の推進」です。そもそも、私たちは認知症についてどの程度、理解しているのでしょうか?
認知症は「症候群」であって「病名」ではありません。「症候群」とは、共通の病態や症状を示す人が多い場合に、そのような症状の集まりにとりあえず名をつけて、分類しやすくしたものです。
認知症を引き起こす疾患
そして、認知症を引き起こす「病気や原因」は様々です。そして、疾患別に「〜型」と分類されており、それぞれ、症状も進行も治療も異なるです。東北大学の森悦朗先生は、先日学会で「認知症を診断することは、個々の脳の病気を診断することです。適切な治療で治るものもあれば、病気は治らないけれど進行を抑えたり、症状を和らげることができる場合もあります。認知症すべてが「進行するだけの不治の病」ではないのです。かかりつけ医が認知症の理解をすることがまず大事。」と述べられていました。
出典’メンタルナビ
医者まかせ、とりあえずお薬、の怖さ
ところが、診断基準は未だにはっきりとされていないようです。基本的には、「画像診断・認知機能の検査・日常生活における行動評価」で診断されます。しかし、中には、なんとなく「物忘れがひどくなった」という訴えだけで、簡単に「〜病」と診断されることもあります。
投与されるお薬によっては逆効果になることもあります。お薬によって気持ちが興奮して徘徊など問題行動を引き起こしたり、逆に多量の鎮静系のお薬を内服し続けて、寝たきりになってしまうこともあります。以前、寝たきりで入院して、入院中の主治医がお薬をばっさり切ったため、1ヶ月後にはご飯も食べて歩いて帰った人もいました。ここまでではなくても、類似した話は多いようです。なんでも医者まかせでなく、薬を飲んでどう変化があったのか、きちんと家族は把握して、医師に伝える必要がありますね。
代表的な疾患については、随時書いていく予定です。
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