食べたくない本人と、食べさせたい介助者~嚥下障害者の意思決定支援No2~

食べたくない本人と、食べさせたい介助者~嚥下障害者の意思決定支援No2~

さて、食べたくない人の問題があります。認知症、特にレビー小体型認知症の人とかでしたら、幻視、違うものが見えたりしますね。周囲からしたらあり得なけれども、本人の中はお茶碗のご飯の中に虫が見えるとか、おかずの中にわけわからないものが見える、本人にはそれが見える、だから嫌だって、それは当然です。他にも、毒が入っているとかよく聞きます。介助する側からすると、それはあり得ないから、食べてちょうだいって思いますよね。

アルツハイマー型認知症の方は、嗅覚障害になり、味覚も低下するので、何を食べているのかわからない、味がしない、それも砂を噛んでいる状況かも知れません。

そもそも、空腹感がなくて、要らないと言う人もいます。

 他に、高齢者になると、生活リズムがバラバラになってる人います。特にずっと長い間で一人暮らしをしてる方は、3食定期的に食べている人はほとんどいません。しかし、病院、施設に入ると、3食出ますね、身体がついていかないのです。でも、介助者は、朝ごはんでも8割食べてほしいですね。摂取量を確保したいから「たべて、たべて」と一生懸命なのです。仕事だし、本人のために栄養つけさせようと食べさせてるんだけども、実はこれっていいのか、本人にとって何が一番いいんだろうって、モヤモヤを抱えてお仕事をしてると思うんです。

 食べたくない、特に食べることが本人にとって、非常にストレスになる場合、食べないと命の安全に関わるけれども、無理やり食べさせるのはどうなのか?と多くの人は思いながら、限られた時間の中で介助をしているのが現実です。

私の活動をご紹介

すべての人が、自分らしく社会参加できる、自分の力を活かして稼げる「幸福な経済圏」が作れたらいいなと思って活動しています。

  • 当事者の社会参加と家族ケア・啓発活動
    NPO法人Reジョブ大阪
  • スマホやタブレット、PCで!言語聴覚士によるオンライン言語リハビリ
    ことばの天使 オンライン言語リハ
    情報をお伝えする公式ラインはこちら
  • 高次脳機能障害者・失語症の方の就労における知恵。当事者インタビュー冊子はこちら 「脳に何かがあったとき」
  • 本を出版しました!
    現場19年、大阪の元気な言語聴覚士が、患者から学んだ人生の処方箋。
    コロナ禍の中、先行き不透明な時代にこそ、多くの方に読んでほしい!
  • 講演・研修多数
    お問合せはこちらのフォームにご記入お願いします。

LEAVE A REPLY

*
*
* (公開されません)

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください