話せる人が代表になっていないか ― 本人の声が聞こえなくなる支援の場

ある担当者会議に同席したときのことです。
コミュニケーション障害のある方の支援について話し合う場でした。
その場にいた支援職Aは、約30分にわたって話し続けました。あなたの障害について、生活歴について、自立に伴う覚悟について、自己決定と責任について等。
悪意はなかったと思います。むしろ、本人のためを思っていたのだと思います。
でも、コミュニケーション障害のある本人は、その場でほとんど発言できませんでした。
後日、本人からこんな言葉を聞きました。
「うん、って頷いていたけど、あれは聞くのに精一杯で。納得していたわけじゃない」
その言葉が、ずっと頭に残っています。
支援の場では、「本人のため」が前提になります。
でも時として、本人よりも周囲の支援者や専門職の意見が多くなり、本人の声が十分に聞かれないまま話が進むことがあります。
特に、発話や言語化が難しい人、考えを整理するのに時間が必要な人ほど、この状況は起こりやすくなります。
話せる人が悪いわけではありません。
ただ、支援の場だからこそ、
「誰が一番多く話したか」ではなく、「本人が何を伝えたかったか」
を大切にしたいと思います。
頷きは「聞いています」のサインであって、「納得しました」ではないかもしれない。
その違いを、まず私自身が忘れないようにしたいと思っています。








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