【失語症】復職の壁は「不全感」~言語聴覚士のお仕事~

【失語症】復職の壁は「不全感」~言語聴覚士のお仕事~
今回は失語症の不全感について、言語聴覚士の視点から書いていきたいと思います。
オンラインで言語のリハビリを2019年から始めました。
これまで多くの方にご利用いただきましたが、オンラインの利便性を活用し、お仕事をしながらリハビリをしている方も少なくありません。
ことばの障害を抱えている人にとって、お仕事に戻ったらゴールではなくて、そこからさまざまな悩みが生じる場合が多いです。
今日は失語症の方の不全感についてお話ししたいと思います。

失語症とは

失語症とは、脳の損傷により「聞く」「話す」「読む」「書く」「計算する」が困難になる症状のことです。

復職しても続くお悩み

失語症の人は、いつまでたっても以前の自分と同じように話せないという悩みを抱えています。
たとえ、ぱっと見ではわからないほどの回復をした人でも、同じ悩みを抱えています。
そして自分が果たすお仕事ができていても、周囲の人から全く指摘されていなくても、自分は仕事ができない人になってしまったと感じることが多いです。これを不全感といいます。
周囲の人がサポートしており、業務に支障がない人でも、それはそれで、周囲の人に申し訳ない、迷惑をかけていると感じます。
中には、何も周囲の人は言っていないのに「迷惑をかけているので、退職します」という人も少なくありません。

支援職の希望かもしれないが、辞める前に、ちょっと考えてほしい

支援職の勝手な思いですが、非常にもったいないと感じます。そもそも失語症の人の復職率は1割程度と言われているのです。
やめてしまったら、次が見つかるとは限りません。
新しい職場で、いちから関係を築くのはとても大変な場合が多いです。
病気やけがをする前に、ちゃんと職場に認められるだけの仕事をしており、人間関係も問題ないのであれば、今いる職場で働き続けるほうが断然楽な人が多いのです。

障害者枠で働くという選択肢もある

 「こんな自分ではだめだ」とどうしても思ってしまう方は、辞める前に、障害手帳を申請して、障害者枠で働くことも検討してみて下さい。お給料面では条件が悪くなるかもしれませんが、配慮してもらうことに遠慮する必要はなくなります。
手帳の申請については、地域の高次脳機能障害の相談窓口、障害者就業・生活支援センター、障害者基幹相談センターなどにお尋ねください。
または地域の当事者会などに参加すると、失語症や高次脳機能障害について詳しい医師についての情報を得られるかもしれません。

他にもたくさんいる、失語症とともに働く人

また同じ立場の人と、お話するのも良いと思います。
自分より早く復職した人の話を聞いてみるのが一番ですね。
みなさん、割と同じ心理的変化をたどっています。復職してすぐよりも、半年~1年半のあたりが最も辛い時期のようです。
しかし、数年たつと「そういうこともあったな」と振り返る余裕が出てくるようです。
このあたりは同じ経験をした人から聞くのが一番だと思います。
オンライン言語リハビリ「ことばの天使」では、グループレッスンをしています。
ニーズに合ったメンバー構成で開催していますので、下記の公式ラインからお問い合わせください。

私の活動をご紹介

 

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