失語症者を取り巻く社会課題~失語症協議会理事長 園田尚美先生に聞く~その2
みなさん、こんにちは。今日は4月13日に行われた、失語症協議会理事長である園田尚美先生のセミナーについてお伝えしようと思います。
園田尚美先生については、この記事の最後に記載していますが、私は、このテーマについて日本で一番語れる人だと思っています。
前回は失語症のリハビリについてでした。今回は、意思疎通支援事業についてです。
聴覚障害者に手話通訳があるように、失語症の人にも通訳をする人が必要だというお話です。
高度な教育をうけた意思疎通支援者が欲しい
長年にわたる活動の成果として、失語症意思疎通支援事業が始まりました。
現在は、全国の言語聴覚士協会が委託を受け、支援者の養成を行っています。
事業が始まるころ、ちょうどコロナ禍が重なり、難航したとのことです。
しかし、現在は、失語症を学びたい、失語症の方の支援をしたいという人も増え、事業は起動にのっているとは思っていたのですが、私は少し甘かったなと反省しました。
園田先生いわく、支援者の養成講座を受けた人は増えても、いざ、失語症の方が市役所や銀行、または余暇に出かけたいと思ったときに、つまり、失語症の人が、このタイミングでこの場面で、支援をしてほしいと望んでも、支援者をマッチングできる段階ではないそうです。
コーディネートする人が、足りない(または不在)だからです。さらに、こうした日常会話レベルの支援者だけでなく、手話通訳者のように、高度な訓練を受けた支援者が必要だと主張しています。
失語症の方は、ことばが話せない、聞き取りにくいために、様々な人権が守られていないのが現状です。
例えば、不当に解雇されそうになった、刑事や民事の被害者となった等、司法手続きや社会生活の様々な場面で、失語症患者の立場を代弁し、正確に伝え、権利を守る役割を果たす人が、ほとんどいないと言います。
もちろん、選挙に出たくても難しいですし、そもそも投票も難しい人がいるとのことです。
このセミナーは、失語症の方が、いかに生活の様々な場面で困っていて、かつ、人権に関わる問題が生じているか、考えさせられる内容でした。
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