もっと知りたい失語症その1~家族の方からの質問にお答えします~
みなさん、こんにちは。言語聴覚士の多田紀子です。
オンライン言語リハビリ「ころばの天使」と、NPO法人Reジョブ大阪を運営しています。
これまで失語症について、たくさんの質問を頂きましたので、今日は、質問ごとにまとめて、お答えしようと思います。
▼▼それぞれ、YouTubeでも発信していますので、ぜひご覧になって下さい▼▼
家族で何をしたらいいのでしょうか?
一番大事なことは、家族がセラピストの役割をしないことです。
家族には家族の役割があり、それは失語症の人が安心できる関係、場所を作ることです。なので
失語症の人が間違えた言葉を発した時は、間違いを指摘するのではなく、正しい言葉を伝える。
決して「違うでしょ」と言わない
失語症の人が、勘違いしていることがあれば、「そうではなくて」と指摘せずに、正しい情報を、ただ繰り返して伝える
口頭で伝えるとあとで確認が難しいので、大事なことは文字に書いて残すことが大切です。
疲れてくると言葉が出にくくなる時はどうしたらいいですか?
脳もそうですが、身体も疲れると、パフォーマンスが下がります。よく「頭が回らない」と言いますよね。脳の病気をすると、疲労による影響が顕著になります。
無理をせず、できる範囲でを心がける
疲れている時は、あとで対応しますと、相手に伝える
疲れている時は、休むことがなによりも大事。
さらに言えば、疲れを感じる前に休むことです。
自分のセンサーに頼るのではなく、時間を決めて休みましょう。
作業所や職場で会話が難しい時はどうしたらいいですか?
社会参加の場である、就労支援事業所やデイサービスなどで、失語症の人が孤立している場面を見ることがあります。
福祉・介護の事業所では、リハビリ専門職が不在であることが多いので、失語症について、あまり知らないスタッフの方がほとんどです。
失語症の症状について、スタッフに具体的に伝えましょう。
どのように話しかけてほしいのか、また話そうとするときに、焦らせず待ってほしいなど、定期的に伝えましょう。
スタッフと協力関係を作りましょう。双方で、日ごろの様子を共有できると良いですね。
好きな食べ物や、旅行に行った等のエピソードがあれば、話のネタとしてお伝えしましょう。
一人で孤立しないよう、スタッフに働きかけます。本人がたとえすぐにことばがでなくても、声掛けをしてほしいと伝えましょう。
また周囲の人にも、「ゆっくり話してくださいね」と、伝えてもらえるとよいですね。
次回は、失語症がある方からの相談になります。
相談は公式ラインから
https://lin.ee/QwpnNS5
またはこちらのフォームにご入力ください。
https://forms.gle/Mpox1XBcRTiLeGyn6
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