失語症 - 言語聴覚士のお仕事 - Page 10( 10 )

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言葉は「用件を伝える」だけの単なる手段ではない~失語症者のお悩み~

言葉は「用件を伝える」だけの単なる手段ではない~失語症者のお悩み~

失語症は、脳を損傷したことによって「聞く・話す・読む・書く、そして 計算」が難しくなる障害です。こうした定義は、私たち医療職は当然知っています。 いや、時々、今だに誤解があるけれども・・まあ、それは置いておくとして しかし、結局、本人は 生活の中で何に困るだろう? 家族や知人とのコミュニケーションが難しくなると、一体何...Read More
機能障害×個人因子×環境因子 ICFがようやく理解できた症例について

機能障害×個人因子×環境因子 ICFがようやく理解できた症例について

私が言語聴覚士の養成校に通っていたころ、担任の先生が大変興奮して、「障害の捉え方が変わった」と話してくれたのが、ICF(国際生活機能分類) 当時、子供を保育園に預けて通学していた私は、当事者会なるものも、勉強会に行く余裕もなく、もちろん臨床を知らなかった。つまり、ただ一人として当事者や家族を、リアルに知らなった。だから...Read More
失語症の方のこまりごと~病院と生活場面の乖離~

失語症の方のこまりごと~病院と生活場面の乖離~

軽度の失語症の方は簡単な日常会話は可能です。なので、入院中、医師や看護師さんと、だいたいの意思疎通は出来ます。お見舞いに来た家族さんや友人とも、そんなに長時間話すわけではないので、特に問題は目立ちません。もしかして、「リハは不要ですよ、自然に回復しますよ」と説明されている人も少なくないかもしれません。 しかし、入院中に...Read More
コミュニケーションの回路を回そう②~脆弱な言語機能と廃用

コミュニケーションの回路を回そう②~脆弱な言語機能と廃用

 言語機能は、本来、長期にわたって回復していくものですが、それを阻害するのが、うつ病などの2次障害(心の問題)と、コミュニケーションの機会がないこと、つまり廃用です。認知と心は関係が深いので、心の問題が生じると、そもそも話そうという気持ちになりません。言葉が話せないことを、気にしすぎて、会話に入ろうとしなかったりすると...Read More
ある若い失語症の女性の話

ある若い失語症の女性の話

 その頃、頭痛が続いていたんですね、結局これは肩こりだったんですが。あまりに続くので、安心のために、ちっちゃいクリニックに行ってみたんです。記念にCTでも撮ってみる?という軽い気持ちで撮影したら、「もやが見えてる!これはやばい!」ってことになって、大きな病院を受診をすすめられて、そこから大きな病院に紹介状を持っていき検...Read More
失語症の方がいる家族さんへ~一緒に参加して学んでみましょう

失語症の方がいる家族さんへ~一緒に参加して学んでみましょう

 多くの失語症者や、家族さんは、この症状の背景にあるものは何か、これからどうしていったらいいのか、どんな工夫ができるのか、知りたいと思っています。当然ですよね、例えば頭痛がしたら、なぜこの頭痛がするのか、どうしたら緩和するのか、知りたいですよね。知る権利とも言えます。これまで、私は、入院中に説明を受けているはずだし、検...Read More
失語症の方がいる家族さんへ~家族と他人とのコミュニケーションの違い

失語症の方がいる家族さんへ~家族と他人とのコミュニケーションの違い

社会的に孤立してしまい、会話の相手は家族さんだけ・・そんな失語症の方は少なくないですね。でも、家族との会話って、想像したらわかると思いますが、多くは「あ、うん」でわかってしまうことが多くないですか?  他人と「話す」場合、例えば、「ありがとうございます」「コップ・・(を取ってください)」と言葉にだすのに、家族が相手だと...Read More
失語症の方がいる家族さんへ~家族の中での役割~

失語症の方がいる家族さんへ~家族の中での役割~

失語症の多くは、脳卒中や頭部外傷などの脳血管疾患が原因です。ある日を境に、命の危険に直面し、その日から障害者となります。多くの家族さんは、まずは命が助かったことに安堵し、そのあと、麻痺が残った場合は「少しでも歩けるように、手が動くように」と望みます。入院中は、かなり重度の失語症でないかぎり、言葉よりも身体の問題に目がい...Read More
失語症と書くけれど、言葉は失われていない

失語症と書くけれど、言葉は失われていない

私は今オンラインで言語リハをしています。今日は発症から数年経過した重度の失語症の方との練習!はじめは、単語も全く言えない状態だったのですが、今日は、「くつしたを・・・はく」「とうふを・・・」たべると、少しだけ文章が出ました!隣の家族さんと一緒にハイタッチ! 失語症は、頭の中の言葉を失われるわけではないのです。言葉は残っ...Read More
MIT(Melodic Intonation Therapy)日本語版の研修へ参加!

MIT(Melodic Intonation Therapy)日本語版の研修へ参加!

MITとは、歌と言葉を橋渡しするセラピーで、ブローカ失語症のように、言葉が出にくくなった失語症方に効果があると言われています。世界的に有名なこのセラピーですが、日本では第1人者である関啓子先生ご自身が、脳梗塞で倒れて、しばらく活動ができなかったため、臨床の数が少ないのです。しかし、先生の長年の想いが実り、今年度、オンラ...Read More